NHK杯将棋トーナメント準々決勝、豊島将之 王位・棋聖と羽生善治 九段戦の棋譜まとめと感想


NHK杯テレビ将棋トーナメントを毎年楽しみに見ているottoです。

今期もついに準々決勝の段階にきましたね!

今までの放送で、ベスト4には

森内俊之 九段

丸山忠久 九段

が決まっており、残りは

豊島将之 王位・棋聖と羽生善治 九段の勝者
広瀬章人 竜王と郷田真隆 九段の勝者

の2名になります。

今回は白熱した戦いになった豊島将之 王位・棋聖と羽生善治 九段戦をまとめたいと思います。


NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第3局

対局のルール

振り駒にて先手後手を決める。持ち時間は各10分(チェスクロック使用)、切れたら一手30秒の秒読み。その他に1分単位で10分間の考慮時間あり。


豊島将之 王位・棋聖VS羽生善治 九段戦。棋譜






序盤の駆け引き



角換わりの序盤から腰掛け銀模様になるかと思いきや豊島将之 王位・棋聖が自玉の近くの歩を伸ばす2手の隙を使って後手の羽生善治 九段が桂を跳ね先行する流れに。


この辺りの駆け引きは高等戦術過ぎるので一将棋ファンには完全に理解は出来ませんが、

早めに囲いの中に入ってしまうと、相手の飛車先の攻めに近くなってしまう為に逆に攻められてしまうんですね。その辺りの距離感というか、駆け引きは本当に難しく、基本後手は手待ちして陣形に隙が出来るのを待つ。千日手も歓迎。というイメージなのですが、今回の羽生善治 九段は先に攻めてから待機の姿勢を取るという用意してあった作戦のようです。


ただ、先手の豊島将之 王位・棋聖の玉は端歩に2手使っているので広く、その広さが生きる展開になれば有利に戦えます。

羽生善治 九段、玉のダンス


3一にいた玉のまま桂を跳ねたので、普通は2二に移動するかと思いきや4二へ。
バランス重視の構えなのかな…どこに玉がいるのが理想系なのかは難しい所。

▲5八金を見てまた△3一玉と戻します。

さらに、▲5六歩を見て△2二玉へするりと入城。




ん〜まるで玉が踊っているかのようですね!

豊島将之 王位・棋聖、攻めの桂跳ね




攻め所が難しいなあと見ていたらまさかの玉の守りの桂跳ね!

いや〜積極的です!!

さらに、攻めの金上がり




さらに▲8七歩で局面を納めに行くと思いきや▲8七金!

いや〜力強い✨
こういう展開は見ていてワクワクしますよね!

テレビを分かってらっしゃる!豊島先生!

さらにさらに、攻めの玉上がり



その後の運びで▲7七同銀とするかと思いきや▲7七同玉!!

角換わりで玉が上ずっているのは珍しいですね!

こういう発想ができるからこそ、今期は2冠を獲得されたんでしょうね!



羽生善治 九段、攻め続ける展開に


▲2六桂打に対して、私だったら△4三銀引と守りたくなってしまうのですが、
桂は跳ねさせても大丈夫という判断なのでしょうか。さらに攻めて行きます。



ぴよ将棋によると、▲3四桂と跳ねられた場合

#指し手[81]△6五歩 ▲3四桂 △3三玉 ▲5七銀 △4三玉 ▲7八玉 △5三金 ▲7二角打 △7一飛 ▲8三角成 △7五歩 ▲同歩 △同飛 ▲7六歩打

と出ており、それほど形勢に差が出ていないので△3三玉 で問題ないという判断だと思われます。



飛車を攻める角打ち



豊島将之 王位・棋聖の玉が上ずっているので玉頭を攻めて行きたくなりますが、攻めの起点が持てないので飛車に狙いをつけて角を打ちました。

この辺りの攻めの組み立て方は勉強になりますね!

やはり

歩を使って陣形を崩す⇨さらに攻めていく。

こういう組み立てを常に考えていかなければいけないですね。



豊島将之 王位・棋聖、反撃の▲5五歩



馬を作られてしまった豊島将之 王位・棋聖は▲5五歩と反撃に出ました。しかし、銀を引かれ、▲4五歩と少しスピードが緩んでしまったように感じます。

ここはぴよ将棋を見ると

#指し手[-574] 悪手 ▲5五歩打 △4三銀 ▲6八金 △3九馬 ▲5八飛 △4九馬 ▲2八飛


#推奨手[480]▲3四桂 △3三玉 ▲2五歩打 △1三銀 ▲5五歩打 △4三銀 ▲1五歩 △同歩 ▲同香 △1四歩打 ▲1二歩打 △同香 ▲1一角打 △3四玉 ▲1四香 △3三桂

となっており、先に▲3四桂を決めた方が良かったのかもしれません。




羽生善治 九段、桂頭の桂打




少し緩みが出た隙にさらに厳しく迫ります。

いや〜全然見えてませんでした…△2五桂打!!

打たれてみれば成る程!の一手なのですが、持ち時間の短いNHK杯でこれが見えるなんて。


▲同桂と取らないと飛車がとても狭くなる為取るしかありませんが、銀が前に出る形になり、桂頭の銀の形になりますし、

▲4四歩 △同銀 ▲3四桂の筋を防いでいます。


桂の重ね攻め



先ほどの▲3四桂の筋を実現したいのでさらに桂の重ね攻め。

これも見えない…

凄い戦いです。


▲王手金取り



これも技が決まったように見えますが、技とこの展開に運び、金を取らせる選択にしたようですね。この時に△3三歩が打てるのである程度硬いですし。




さらに飛車を攻める羽生善治 九段。取られる前に4四桂打。
これも厳しい。

そして4二に金が逃げるのかと思いきや△3一金でした。
桂馬に紐をつけたり、飛車の逃げ場所を考えての選択なのかな…


離れ駒の銀の活用



離れていた銀まで攻めに参加し、味の良い活用。ここまでくると攻めがきれない形に。
じわじわとリードを広げます。


歩での追い込み



どこから攻めるんだろうと思っていたら、基本に忠実な歩から。成る程なあ〜



露骨に銀を打ち込んでも飛車の効きが強いので攻めが繋がっています。





桂馬での追い込み


今度は桂まで参加し、玉を追い込んで行きます。
この局面は自玉が安全かどうかも判断しながら攻めないといけないのでかなり慎重に
なる所なのですが、じっと▲9四歩。

どうやら読みきっているようです。




凄い緊張感。羽生善治 九段の手も震えています。





最後は歩で追い詰めて





自玉が詰まない所まで進めて豊島将之 王位・棋聖の投了となりました。

最後まで見応えのある素晴らしい将棋でした…!!


残りの試合も楽しみです✨


良ければまた見返してみてください。
改めて見返すと、駆け引きの素晴らしさを感じると思います。




それではまた。


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